2018年5月のブルガリア旅行記

少人数のチャーターバス+通訳ガイドでなければできない自由旅を満喫しました!予定外の場所にも行くこともあり、重い荷物も乗せっぱなしのらくらく観光を堪能!

4月24日(火)21:40成田出発 → 経由地イスタンブールへ

子供を連れてのブルガリア旅行は今回で3回目。経由地までの長い12時間のほとんどを、子供は寝て過ごせるため、最近はもっぱら深夜便を利用。我らの5歳児は、機内でアテンダントからいただいたアイマスクやアームカバー、スリッパなどのキッズ向けグッズを、離陸前から早々装着し準備万端!ともに旅するみなさんと一緒に、さぁ、ブルガリアへ!

 

1日目:4月25日(水)イスタンブールから飛行時間約45分 → 朝9時ソフィアに到着 市内観光へ

離陸して、飲み物とサンドイッチが配られ、ゴミを回収したと思ったら機体はもう降下態勢!なんとも忙しい1時間。「もうすぐ着陸するからゲーム終わりにしようね」と5歳児に告げると「えーっ!着陸するのやだ〜」という始末。イスタンブールまでは「早く着陸してほしい〜」って泣いたくせに・・・。

空港で、今回お世話になる友達のニコライと半年ぶりの再会。重い荷物はホテルに置いて、身軽にさぁ出発!

現地の人に混じってバスや、路面電車に乗ります。みなさんに公共交通機関を利用していただくのも、我々流のソフィアの楽しみ方!最初に降り立った場所は、重厚な建物のソフィア大学前。ヴィトシャ通りまで、ロシア教会、アレクサンダルネフスキー寺院、スヴェタネデリャ教会など、みなさんと歩いて散策。ローマ時代のセルディカ遺跡は、整備工事が進み、街の中心地にオープンな展示スペースが堂々と存在していた。

春の終わりを想像していましたが、この日は、日差しが強く夏のように暑い!早速、暑さに反応した5歳児のリクエストにより、オペラ劇場の広場で、みなさんと大きなアイスをほおばりました。昼食や買い物を楽しんだ後、みなさんも早めにホテルに戻り、た〜っぷり寝て、長旅や6時間の時差の疲れを癒しました。

 

2日目:4月26日(木)ソフィアから南へ2時間 → 世界遺産リラの僧院 → さらに南のバンスコへ 憧れのリゾート地での4日間のダンス講習会へ

いよいよ、バスに乗り込みソフィアを出発!運転手のペピーさんもとっても優しい紳士。南へ、北へ、西へ、東へ。ブルガリアの人々の中へ飛び込んでいく、走行距離2000キロの旅の始まり!

まず始めに南へ向かい、いつ来てもその荘厳さで我々を静かに包み込んでくれるリラの僧院へ。ゆっくりと1時間半ほどかけ散策。「博物館も見学できました!」とみなさん喜んでおられました。5歳児連れは、互いに写真を取り合っておりました。一体どんな写真に仕上がったのでしょうか??

川の近くのレストランでのんびり昼食後、バスに乗り込み、夕刻、バンスコに到着。ここでは、ダンスセミナー「Folk Spring 2018」に参加。ダンスの講師は、2016年に招聘したトラキアアンサンブルのアントン・アンドノフ氏とフィリップクテフのイヴァイロ・イヴァノフ氏。豪華な組み合わせに期待が膨らみます。

セミナー1日目は、夕食兼ねた前夜祭。音楽がかかると、ブルガリア国内のあちこちから集まったアマチュアダンサーたちが、我先に踊り出し大盛り上がり!みなさん最初はその雰囲気に戸惑いつつも、踊りの輪に加わり、ブルガリアンダンスの本当の楽しみ方を体感した夜となりました。

 

3日目:4月27日(金)セミナー「Folk Spring 2018」2日目 いよいよダンスの講習!

午前中は、カッコいいイヴァノフ氏によるピリンの踊り。90分近くの時間をかけて、一曲を教わる。踵から、つま先からなどの足の運び方、リズムの取り方、スタイル、踊る気持ち、等々、とことん丁寧な指導に大感動!

昼食を挟み、ナトカ・カラジョバヴァの娘で、有名な歌手のスヴェトラ・カラジョヴァさんによる歌の講義。トラキア地方の音階や歌い方、リズムの成り立ちなどのお話。たいへん興味深いが、当然ブルガリア語のため、ニコライがフルスピードの同時通訳で大活躍!

次の時間は、アントン氏によるトラキアの踊りの講習。彼の美しい踊りを間近で見られて習えることにまたまた大感激!日本での講習と同じように、ブルガリア人に対しても「笑顔で〜!」「楽しい気持ちで〜!」と呼びかけていました。

この日最後の講習は、民族衣装についての講義。たいへん中身の濃い充実した内容。

夕食前の空き時間には、リラやピリンの山々に囲まれ、スキーリゾートで有名なバンスコの街を散策。思わず立ち止まり、みんなで「なんだこれ〜?」と叫んでしまった信号機。走る子どもらしき絵柄のライトが6個並び、そこに大きく書かれた文字は、「子供にはブレーキがついていない!」。びっくりすると同時に、大変感心させられた。旧市街はしっとり静かで、綺麗な土塀に囲まれた小道が続き、みなさん「綺麗ねぇ〜!いいわねぇ〜!」と写真をたくさんとっておられました。

 

4日目:4月28日(土)セミナー「Folk Spring 2018」3日目 今日も幸せなダンスの講習!

  
朝食後の空いた時間、参加者たちはホテルのプールで泳いだり、中庭で仲間と談笑を楽しんだり。連日、5歳児も大好きなプールで大はしゃぎ。その後は昨日同様、イヴァノフ氏のピリンの踊り、アントン氏によるトラキアの踊り、ピリン地方の歌と民族衣装に関する講義があり、丸一日、充実したセミナー。

外国からの参加者は、なんと私たちのグループだけ。夏休みの頃によく外国人向けのセミナーがありますが、今回はそれとは全く違った志向で、ブルガリア人のダンス愛好者向けだったことを、参加して初めて知りました。しかし、ここで得られた体験や、学んだことはとても貴重で、素晴らしく楽しい数日間でした。

最後の夕食となったこの日は、なんとジプシーの楽団がレストランに乱入!またまた大盛り上がり!ビンビンと響き渡るズルナとタパンの生演奏に合わせ、熱狂の渦の中ブルガリアのホロに陶酔。やはり、これがブルガリアに来なければ味わえないリズムダンスの醍醐味です。

 

5日目:4月29日(日)バンスコ出発 → さらに南のワインの名産地メルニック方面へ自由旅 → 宿泊地ペトリッチ

セミナー4日目は、朝食を食べて各々解散。なんともゆったりとした日程の組み方。9:30ホテルを出発、ピリン地方をかなり南下。11:00メルニック到着。

坂を上って、大きな家へ。18世紀にワインの交易で活躍した実業家のお屋敷。この地下がワイナリーになっているそうだ。

見学していると、小学生の課外授業のグループが、ワイワイ、ドヤドヤやって来た。みんな元気で自由。ピーチクパーチク、話し声も大音量。でも、引率の先生たちは、他の見学者に配慮する行動を促すことはあるが、「静かにしなさーい!」と注意する様子はない。周りも、嫌な顔しないと言うか、当然のことというあきらめ顔。バンスコの信号機にもあったように、「子供とはこういう生き物」という愛情深い共通認識がこの国にはあるのだ。

まず、1軒目のお待ちかねの試飲の時間。映画のセットのような洞窟のワイナリーで、赤、白、ロゼなど5種類のワインを全て試飲?!ここメルニックにしか生息していない「シロカ・メルニシュカ・ロザ」という品種の赤ワインが素晴らしく美味。

その後、ロージェン修道院を見学して、2軒目のワイナリー、Villa Melnikへ。オーナーの案内で、製造工場を見学後、3種類のワインを試飲。ここでは、白ワインの生成過程でできる珍しい「オレンジワイン」も試飲。みんな、ほろ酔い気分。

その後、この近くにあるという、世界的に有名な預言者ババ・バンガが生前住んだ家へ急遽向かう。閉園前ギリギリにすべり込み!子供のころに視力を失ったバンガおばあさんには、普通の人には見えない世の中のことが見え、さまざまな国の政治家たちも彼女の元を訪れたほど。バンガおばあさんが好んで座っていたという庭先の椅子に腰掛け、何かひらめくかとの思いに馳せるジジ・バンガ!?

さらに、バスを走らせ、ピリン地方の踊りの中でも、一際その特徴際立つ憧れの地、ペトリッチへ。踊りには触れられなかったが、ピリンの楽器の音色や歌声が、一晩中、近所の店から聞こえていた。スケジュールの都合で一晩だけの滞在でしたが、車があってもなかなか来られないこの地まで、みなさんと来られるのも、素晴らしい運転手やガイドに恵まれているおかげ。

初めての宿泊であったが、宿のおかみさんが手作りのケーキや、自家製の最高のラキヤでもてなしてくれ、心地良い風が吹くテラスで、宿の主人も交え、みんなでワイワイ楽しむうちに日が静かに暮れていきました。

 

6日目:4月30日(月)ペトリッチからソフィア方面へ北上 → 1時間半でブラゴエフグラッドへ到着 コンサート直前の練習を見学 → さらに北上 ソフィアを通過し東へ2時間半 → コプリフシティッツァに2泊滞在

朝9時からのピリンアンサンブルの練習を見るため、ブラゴエフグラッドへ向けて、日が昇ったばかりの早朝にホテルを出発。宿のおかみさんが、朝食用にと一人一人にピザパンを焼いて持たせてくれました。嬉しさのあまり、前日のワイナリーで買った、珍しいワインを部屋に忘れる・・・

少し早くつき、みなさんパンを食べたり、コーヒーを飲んだり。ブルガリアは野良犬の多い所。やっぱりここにも一匹。犬たちの気性はもちろんさまざまですが、とても品のいい犬で、パンを持つニコライを、うるうるした瞳でじ〜っと、ただひたすらじ〜っと見つめておねだり。動物好きの5歳児も、その横にピッタリ座り、心を通わせていました。

しばらくすると、友人のコレオグラファー登場!彼に会うのは半年ぶりですが、こちらの練習場を訪れるのは、10年ぶり!その頃とは団員も大部分が入れ替わっていましたが、当時からいるダンサーが私たちのことを覚えていてくれたことに感謝感激。練習場でのエクゼルシスから、ホールでの楽団と合唱も加わったコンサート仕様の練習まで、4時間にわたる練習をじっくり見学。普段見ることはできない舞台裏の光景や、生のダンサーの動きに、みなさんも心奪われておりました。心奪われぬ5歳児は、もちろん途中から飽きてしまいホールを脱走!!

練習後、友人のコレオグラファーと一緒に、昼食とおしゃべりを楽しんで、バスに乗り出発。すでに日も暮れた、夜7時半、20年以上お世話になっているコプリフシティッツァの宿に到着。私たちのために美味しい夕食をたくさん作って待ってくれていました。

 

7日目:5月1日(火)コプリフシティッツァが大事な本当の理由「四月蜂起」

朝食。待ってました〜!自家製手づくりのヨーグルト〜!素焼きのポットで出てきました〜!ひつじの乳で作った、ほ・ん・も・の!それに、手作りジャムやはちみつを混ぜていただきます。言葉に表現しきれない美味しさ!さらに、メキッツァという軽い揚げパンは、白い粉糖を好きなだけかけて食べます!何枚おかわりしたでしょうか!?

この日は、トルコからの民族独立運動を記念する行事が開催。この町は、人々が武器を手に圧政に対して立ち上がった、まさに蜂起の場所。ブルガリア各地から集まり行事を見守る大勢の人々。独立のために闘った人々への敬意と尊敬の念を忘れないブルガリアの人々の心に触れる日となりました。


行事のあと、みなさんは町をゆっくり散策。5年に一度開かれる祭りの雰囲気とは全く違うコプリフシティッツァ。静かで落ち着いた、中世復興期時代の建物が保存された美しい町を、博物館も巡りながら十分に楽しめたようです。

最近、行く先々の街にあって、子供が思う存分遊べる巨大なエアー遊具。まさか、ここにもあるとは! 我らの5歳児も、他の子に混じって、汗びっしょりになりながら、キャーキャー言ってはしゃいでおりました。彼のブルガリアに来る目的は、これといっても過言ではないかも・・・

 

8日目:5月2日(水)再びソフィアへUターン! 今回の旅行のメインイベントの一つ。国立文化宮殿での、「フィリップクテフ」&「ピリン」&「トラキア」による夢の3大舞踊団合同コンサート!

出発前まで、宿の主人たちとしばし語らい。この村からほとんど出ることなく人生を送ってきたゲンチョおじいさんは93歳。訪れて、話すたびに必ず口にするのが「ヒロシマへは行ったか?」。山をいくつも超えた所にある小さな村に、被爆地に思いを寄せる人がいることが、大きく胸を打つ。

別れを惜しみながら、バスに乗って出発。「スレッド ナ ゴラ」という丘陵地の山をいくつも降りて、高速道路に乗る。ソフィアに入り、先にホテルにチェックイン。荷物を部屋に置いて、さぁ、今夜のコンサート会場へ!

友人のコレオグラファーが、コンサート前の練習を見ることを勧めてくれたが、セキュリティーが厳しく我々は入れないというトラブル!夕方まで待つ間、買い物やカフェで過ごす。ほぼ毎日のように、「いやぁ〜、今日も暑いね〜」を口実に?ビールやラキア、夏に好まれるミントのお酒のメンタなど、みなさんよくお酒を注文されておりました。5歳児は、木陰で、まるで絵描きのように電車の絵を書くのに夢中になったり、高いところに駆け上る挑戦を楽しんだり。どんなに時間があっても「暇だぁ〜」と嘆くことがないのは頼もしい。

夕食後、いよいよコンサート会場へ。合同での大きなコンサートは、年に1〜2回しかない。つまり、その時にブルガリアに行かないと見ることができない!丁度、日本のゴールデンウィークに重なったため、これを見るためだけに、わざわざ日本から来た友人もいました。

ブルガリアで最も高い技術と伝統を誇る舞踊と演奏と合唱を堪能する、華やかで贅沢な、まさに夢のような時間と空間。写真の中には、アントンとアタナスカもいますよ!見つけられるかな?


 

9日目:5月3日(木)ソフィアから東へ2時間 → コステネッツ 昼は想定外のサバイバルピクニック! → 夕方バスで1時間 パザルジックのコンサートの大会へ → コステネッツに戻る 3日間滞在

今夜からは、今回の旅のメインイベント、国中のプロフェッショナルを名乗る舞踊団が一堂に会する大会へ!通常、パザルジックに宿を構えるところ、あえて選んだ地、コステネッツ。昨秋、アンサンブル「ドブルジャ」の皆さんとこの地を訪れた際、市長がライトアップされた滝へ案内してくれました。ここには、温泉を利用した療養施設もあり、ブルガリアで最も水と空気の綺麗な場所の一つとのこと。まるでスイスの大自然を彷彿とさせる、その圧倒的な水量と、流れ下る水の勢いに度肝を抜かれ、必ずまた訪れることを約束。かなり山を上がったこの地への再訪の夢がかなったもの、小型チャーターバスの旅ならでは。

運転手のぺピーさんの友達が、近くで食堂をやっているというので、そこで昼食。そこは、なんと、昨秋、市長さんと来た滝のすぐそば!話によると、今年は水の量が少ないんだとか。

別の滝を見ることになり、新緑豊かな山の中へ。緑は眩しく、道端には色とりどりの花々。滝を目指しどんどん道を下ります。一応、道はある。「滝はこっち」との矢印らしきものもある。しかし、結構な急勾配に!山に入って間もない頃、「抱っこ〜」と恐ろしいことを言った5歳児は、このアスレチックのような斜面が面白くなったのか、ガンガン先頭を突き進んで行きます。帰りは、来たこの道を登るという計算は、彼の頭の中には、きっとない。。。心配された帰りの上り坂でしたが、一度通った道のせいか意外と楽で、誰もケガすることなく!?無事に散歩は終了 !!

夕方、バスでパザルジックへ。有難いことに、友人の計らいで、私たちのために、あらかじめ招待席を用意してくれていました。決して大ホールとは言えない大きさの劇場でしたが、人々の熱気が満ち溢れるホール。

司会者登場!いよいよ、幕が上がります!一晩で、トラキア地方のアンサンブル「ヤンボル」と、北ブルガリア地方のアンサンブル「ミズィヤ」の二つのコンサートを鑑賞。インターネットの技術で、踊りの動画はいくらでも見られる時代になりましたが、やっぱり、生で見るのに勝るものなし!!

 

10日目:5月4日(金)AMコステネッツの温泉プールでゆったり → PMパザルジックでリハーサル見学後、18:00からはアンサンブル「トラキア」と「ストランジャ」の合同コンサート

プールのほかは、青い空と深い新緑の木々だけしか見えないように、すでに山を上がった場所にあるホテルよりも、さらに高いところに作られているのが感動的!水温が25度程度の丸いプールと、38度くらいの四角いプール。泳いだり、プカ〜と浮いたり、身も心も自然に溶け込む「命の洗濯」ともいうべき心地よい時間。このために、わざわざコステネッツに来ました!どちらも温泉で、水がとても柔らかい。上がった後のお肌がスベスベなのは、言うまでもありません!

面白いことに、このホテルには、ウサギ、ハト、白いクジャク、鹿、などの動物たちが、追いかけられたり追いかけたりしながら、一緒に仲良く??暮らす飼育小屋がある。山の斜面をそのまま利用し、高さ4メートル、幅10メートルくらいの金網が張られていて、さながら、日本でも注目されている「行動展示」。アヒルやカモは、当然のごとく放し飼い。

午後、バスに乗り込みパザルジックへ。アントン氏のお誘いで、特別に練習を見せてもらえることに。ホールに入ると、ダンサーたちが、練習着姿で、立ち位置やラインの動きの確認など真剣な練習をしている。衣装をつけていると見えない体の動きを見ることができ、とても勉強になる。

大好きなアタナスカを見つけた5歳児。あれれ〜?もしかして照れてる?!嬉しいのになかなか近付こうとしない様子に、なんとなく成長を感じます。

もうすぐ夕方。今日も私は、5歳児を連れてコンサートを見るための戦い。この日は特別な合同コンサートだけに失敗は許されない。ホール前の広場に、電動カー屋さんがいて、これには5歳児も大喜び!お金は後払いで、5分くらい遊んだら2レヴァ(約140円)払う。1台目は車。2台目も車。「ブラゴダリャ!(アリガトウ)」を覚えた彼が、店のおじさんに自分でお金を渡したら、3台目のバイクをサービスしてくれた!そして、アイスを食べて満足していただいたところで、いざ会場へ!ヤッタァ〜大成功!!

二つの舞踊団による、華やかで、躍動感いっぱいの感動のステージ!途中、マイクが使えなくなる突然のアクシデントが発生!すると、合唱の人たちが舞台の前方に出て、マイクなしで歌い始め、それに楽団も続いて前に。会場の観客が、大声援で応え、最高潮に盛り上がる場内。ピンチを大感動に変えるプロフェッショナル根性に、大感動した夜でした。

 

11日目:5月5日(土)もっと居たかったコステネッツを出発 北へ2時間 → バスはスタラプラニナ山脈に!シプカ峠登頂 → さらに山をいくつも越えて1時間半、ブルガリアで一番美しい街とされるトリャブナへ 3日間滞在

朝食後、贅沢な温泉とプールの時間を過ごし、予想外に素晴らしかったホテルとお別れ。真っ平らなトラキア平原をバスは進み、カルロヴォまで来ると、目の前にドーンと山脈が迫ってくる。旅は、この山脈の中へ。

いくつものカーブを曲がり、山を越え、また山を越え、シプカ峠の駐車場に到着。ここから先は、階段のご利用のみ。途中休憩を入れながら、峠の頂に続く階段を、何百何十何段上り、記念塔のある頂上へ上がると、まぁなんという景色でしょう!「雲がつかめそうだよ!」と大声ではしゃぐ5歳児。ブルガリアを一望するかのような眺望に、ここまでの疲れも吹き飛びます。ロシア人の援護を受けながらトルコ軍との戦いを制した重要な場所。奇しくも、今年は、その独立から140周年。記念塔内の博物館や遺跡をゆっくりと見学。

記念塔の上に上がると、5歳児が、しきりに「ねぇ〜、防犯カメラ見たい〜!」と言う。何のことかと思ったら、望遠鏡のことだった!「ぼう」だけ合ってるニアミスに大爆笑!深緑の林に包まれた階段を、みなさんと休み休み降りて、無事バスに戻りました。

 

12日目:5月6日(日)トリャブナを拠点に山脈内の美しい村へ → エタルで、春を祝う「ゲルギョルデン」のセレモニー見学 → 一大観光地ボジェンツィで昼食と散策

大きな粉挽き小屋、ロクロを使った刃物屋や木工細工屋、巨大な洗濯機。いずれも水力だけを利用している。マシーンもコンピューターもない。エタルは歴史的な建物の保存とともに、ブルガリア人が昔からどのように仕事をして生活してきたかを実際に体験できる施設。木の筒に入れた牛乳を木の棒でつく、バター作りも体験。5歳児は、水車が回り、それが他の力に変換される仕組みに興味津々。

昼頃、司祭が登場し、儀式が始まる。まるで中世にタイムスリップしたかのよう。司祭が祝詞を言いながら、若葉のついた枝で、若葉で編んだ冠を頭に乗せて集まった人々に水しぶきをかけていく。儀式の最後には、仔羊を生け贄として献上し、皆で食べる。春の訪れを喜び、自然に感謝し、自然に人に正直に逆らわない人間の営みを表現しているように感じ、静かな感動を覚えた。

その後、もう一つの中世復興期時代の保存地域のボジェンツィへ。近づくにつれて続く路上駐車の長~い列!休日とも重なり、多くの人が訪れていた。どの家も白い壁と緑の生垣が美しい。山の木々に溶け合う家々。趣のある小道をみなさんとゆっくり歩いているうち、民家の軒先に出てしまった。でも、よくあることなのでしょう。お家の人が、「ここは、近道だから」みたいなことを言って、快く通してくれた。

トリャブナへ戻り、散策や買い物。突然、雷やあられの嵐。山の天気は変わりやすい。今日の夕食は特別メニュー。私たちの元にも仔羊のお肉が出てきましたが、あばら骨の大きさからして、きっと生まれたばかりだよね・・・

 

13日目:5月7日(月)トリャブナ滞在を終え 再度スタラプラニナ山脈をこえ南下2時間半 → バラの谷の街カルロヴォ観光 → パザルジック コンサートを観るために4日間滞在

それぞれの街は、交通が不便で、簡単に行き来できる場所ではないからこそ、古き良きブルガリアが残されているのでしょう。一緒に行った人が、滞在したトリャブナをとても気に入り、「ここに住みたい!」と言っていました。荷物をバスに積み込んで、パザルジックへ出発!

山道を登っては下ってを繰り返し、バスがようやく平らな土地に出ると、カルロヴォに到着。ここは、知る人ぞ知る、バラの名産地!毎年バラ祭りが開かれ、バラの女王が選ばれる。その祭りは、カザンラクにも引けを取らないとか。

一軒の博物館を訪ねると、職人さんが、中庭のテラスで木彫りのイコンを製作中。その姿に触発されたのか、5歳児は小さな階段を机にして、職人さんの側で、一心不乱にお絵描き開始。不思議な光景と時間が流れます・・・

ここは、昔、集会所だったとのこと。丁寧に作られた大きな建物。部屋には、髭を蓄えた知識人たちの白黒写真がたくさん飾られ、公園には、多くの銅像。ブルガリアの独立や革命の運動には、多くの知識人が立ち上がり活躍。彼らを讃える場所や記念碑がいたるところにある。そして、この国の革命の魂を象徴するのが獅子だ。2階のテラスで、ここでしか飲めないという、熱した砂の上で作る旧式の珍しいコーヒーやローズのリキュールを、ゆっくりいただく。

再び、コンサートの大会へ。今夜は、アンサンブル「スリヴェン」のコンサート。大人数の舞踊団ではなかったが、踊りも、歌も、演奏も、ブルガリアの民族芸術の良さをダイレクトに表現する素晴らしいステージだった。

 

14日目:5月8日(火)昼は南のロドピ地方の街ペシュテラを観光 ラキヤで有名な街 → 夜はパザルジックでコンサートを堪能

ホテルで朝食を取り、バスに乗って観光へ出かける。ペシュテラにある4世紀頃の城跡へ。最近発見された遺跡で、それまでは、単なる小高い山でしかなかったそう。城壁のほか、食料を貯蔵した土器も多く出土。元の遺跡に修復が加えられ、当時の様子がよくわかる展示となっていた。

ここにも、小学生の課外授業のグループが見学にきていた。子どもたちがはしゃぐのを見ると、我らの5歳児はじっとしていられない。常に、誰かと遊ぶことが大好きな彼が、「一緒に遊ぼうって、ブルガリア語でなんて言うの?」と聞いてきた。教えてあげたら「え〜、長くて覚えられないよ〜!」。残念ながら、声はかけられなかったよう・・・次は、頑張れ!

遺跡を見た後、カフェで、今日も一休み。店の外のテラスには、たくさんのテーブルと椅子が並ぶ。その隅に、長椅子風の大きなブランコのある席があり、5歳児のため、間違いなくここに座る。落ち着いたところで、せっかく、ペシュテラに来たので、「ペシュテルスカ ラキヤ」をご注文!アルコール度数は高いが、爽やかな香りがプワァ〜っと鼻を突き抜ける。

さらにロドピの山を進み、バタックのダム湖のそばにあるレストランで昼食。船着き場があり、ボートがあり、まるで避暑地の湖のような風景だが、ダム湖なのだそう。ここでも「鶏肉のスープ」を堪能していると、大きな発見があった!日本人の口によく合うこのスープは、ラーメンのスープに似ているのだ!それも、味噌ラーメン!

パザルジックに戻り、5歳児を電動カーに乗せ、お菓子を仕入れ、アイスを食べてコンサート会場へ。日本での買い物は、ほとんどの場合、品物を持ってレジに行けば済むが、ブルガリアの街の中では、店の人に話しかける必要がある。「コンニチハ!アイス欲しいんですけど〜」「いいよ。今開けてあげるよ〜。どれがいいの?」「アリガトウ!それじゃ、さようなら!良い夕べを!」みたいに。でも、それがなんとも楽しいのだ。

夜のコンサートは、北ブルガリアの「ドナウ」とトラキア地方の「ザゴレ」。楽しかった旅も、残りの日数が少なくなってきました。

 

15日目:5月9日(水)パザルジックからバスで30分 美しい街プロヴディフを観光 → パザルジック最後の夜のコンサートは、豪華盛大な大感動の舞台

有名な旧市街やローマ時代の野外劇場、博物館をのんびり見学。昔、お金持ちが多く住んでいたため、残る旧式の建物は、どれも大きく豪華絢爛。石を敷き詰めた道は、デコボコしていて歩きずらいが、これもこの街の美しさ。アントン氏が教授を務める音楽芸術大学は、この旧市街の中にある。

プロヴディフは、ソフィアに次ぐ大都市。ブルガリアのどの街でも同じですが、街の中心は、車両進入禁止。市民生活に必要なものが中心に集められ、憩いの場もそこにある。広大な敷地の緑豊かな公園を通り抜け、バスに乗る集合場所へ向かう。大勢の人々が、緑の木陰や、池のほとりで、のんびりくつろいでいた。これが、ここの日常なのだ。

夜のコンサートに向け、急いで会場に向かい、今日も5歳児に電動カーに乗ってもらう。連日通い、何台も乗るうち、運転の腕をあげた5歳児。すると、店のおじさんが、「小僧!上手くなったからこれに乗っていいぞ!」と、初日に「これに乗りたい!」とお願いしたら、「小さいお前には無理だ。」と断られた、憧れの大きなオレンジのスポーツカーに乗せてくれました!

劇場の通路も立ち見客で埋まるほどの大盛況。今夜は、アンサンブル「ドブルジャ」とアンサンブル「ピリン」。知り合いも多くいる、両舞踊団。ダンサー、合唱団、楽団が、渾身のパフォーマンスで場内を盛り上げると、観客も手拍子や歓声でそれに応え、演者をまた盛り上げる。舞台も観客も一体となって楽しむ文化の素晴らしさを強烈に体感する。最後は、ブルガリアの誰もが良く知る愛唱歌を、場内スタンディングオベーションで大合唱!!大感動のうち、コンサートの幕が降りました。

最後の晩に、5歳児も目標達成か?!「一緒に遊ぼう」と話しかけられたのかは知りませんが、その場にいた子供たちと仲良くなっていました。同い年のカーメン君とそのお姉ちゃん。日本からのおみやげ用に持っていた、紙風船や竹とんぼで、言葉はわからなくても楽しくじゃれ合う子供たち。別れ際、5歳児が「フォト!フォト!」と言って、みんなで肩組み、記念写真!かけがえのない素晴らしい経験。彼らの様子を一緒に見ていたカーメン君のママが、「見て、子供たちが本当に幸せそう!」としみじみ嬉しそうに語っていたのがとても印象的だった。

 

16日目:5月10日(木)帰国の日 パザルジックからソフィアへ → 22:30深夜便で再びイスタンブール → 成田空港

荷物の整理をして、昼ごろホテルを出発。高速道路をバスで西へ走り、1時間半ほどでソフィアに到着。料金所はなく、フェードアウトするように、いつの間にか一般道になる。

荷物はバスに残したまま、街へ。大きなショッピングモールで旧友と会い、食事をした後、みなさんそれぞれ、最後の買い物と散策。再び、迎えにきてくれたバスに乗り込み、夕方、空港へと向かう。

今回の旅行の大目的だったアンサンブルのコンサート。見ることができた舞踊団の数は10個!ブルガリアのたくさんの人の協力に支えられ、たくさんの人々や友人たちと楽しい時を過ごした2週間の旅が、名残り惜しく終わりました。

 

【追記】
必ず素晴らしい旅行になるという保証がとくにあるわけではありませんが、ブルガリアを訪れるたび、たくさんの良き友人たちのおかげで、内容は違っても、結果的に毎回このような楽しい旅行と素敵な経験をしています。

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